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Interview

自然とともに生きる藍色。
〈 ARABESQUE Earrings 藍 〉数量限定発売

2025.05.27
自然とともに生きる藍色。<br>〈 ARABESQUE Earrings 藍 〉数量限定発売

定番アイテム〈ARABESQUE Earrings〉が、数量限定で藍の色をまとって登場。 染めに用いたのは、天然の材料だけを使う伝統的な「天然藍灰汁発酵建て (てんねん あい あく はっこうだて)」。 自然と向き合い、時間をかけて育まれる藍の深い色。その背景を知るため、私たちは藍染の工房・壺草苑(こそうえん)さんを訪ねました。

壺草苑(こそうえん)

壺草苑(こそうえん)

綺麗に染められたアイテムが外に干され、木造の長屋が現れる。
工房の扉を開けた瞬間、発酵の香りを感じました。

あたたかみのある木の空間に、光が入り、藍甕(あいがめ/藍を建て、染料として維持するための特別な壺)や水場が並ぶ。
アテンドしてくださった職人の方は、「藍はここにいる誰よりも繊細なんです」と笑ってお話ししてくださいました。

壺草苑(こそうえん)

伝統的な天然の染色方法”天然藍灰汁発酵建て”

今回のARABESQUE Earrings 藍の染色方法は「天然藍灰汁発酵建て」。
天然の藍葉を発酵させてつくる「蒅(すくも)」と、木灰からとった灰汁、水、ふすまなど、すべて自然の素材のみを使います。

藍の染料は、藍甕で発酵させながら管理され、職人が日々手をかけて育てています。

こうして時間と手間をかけて育まれた染料は、化学染料では決して出せない、深くやわらかな藍の色を生み出します。

藍甕

藍甕。温度や状態を日々見守りながら、丁寧に手をかけ管理されています。

藍染は世界各地に文化として存在していますが、「灰汁発酵建て」は、日本の風土と気候に根ざした独自の技法です。

19世紀半ば、芳香族化合物「ベンゼン」の構造が明らかになると、これをもとに合成染料の研究が進み、やがてドイツのバイエル社などによって、藍に代わる合成インディゴの商業生産が始まりました。利便性と量産性に優れた合成染料の登場により、手間と時間をかけて行う天然染色は、次第に姿を消していったのです。

現在では、この手間のかかる伝統的な方法を受け継ぐ工房は、わずかしか残っていません。

木灰からとった灰汁

木灰からとった灰汁を毎日かき混ぜる。
静かなルーティンの積み重ねが、藍甕の発酵を支えています。

職人は毎日欠かさず藍甕の灰汁をかき混ぜ、藍の状態を見ながら染めるタイミングを判断します。
いくつもある甕も、それぞれの状態に応じて休ませたり手を加えたりしながら、大切に使い続けているそうです。

徳島の重要文化財指定の藍師たちによる「蒅(すくも)」

藍の染料のもとである「蒅(すくも)」は、藍の葉を長い時間をかけて発酵・熟成させたもの。
使用している蒅は、徳島の重要無形文化財指定を受けた藍師たちの手によるものです。
全国でも数えるほどしかいない伝統的な藍師がつくる蒅を仕入れ、そこから藍を建てています。

藁袋で運ばれていた蒅

かつては藁袋で運ばれていた蒅も、現在は運送事情によりビニール袋に。

藁袋で運ばれていた蒅

乾燥させた蒅。藍染めの源となる、藍葉の力が凝縮された素材です。

ARABESQUE Earrings 藍の藍染め

今回の「ARABESQUE Earrings 藍」は、壺草苑の職人の手によって一つ一つ丁寧に染め上げられました。
ピアスの素材である籐は、中が空洞になっているため、染料が芯まで浸透するのではなく、表面に色がのるかたちになります。
そのため、染め上がった籐には、どこか軽やかで、呼吸するような風合いが残ります。

ARABESQUE Earrings 藍

今回の藍染では、さらにその軽やかさを際立たせるために、あえて一度だけ、薄く染め上げました。
深く濃い藍色とは異なる、やさしく澄んだ青みが、籐の素朴な美しさを引き立てています。 すべてのピアスが、世界にひとつだけの藍色をまとっています。

耳元で揺れるたび、柔らかく光をたたえる藍色。
その一色には、自然への敬意と、静かに続いてきた営みが息づいています。

発売情報

「ARABESQUE Earrings 藍」は、5月30日頃より発売予定です。
自然が育んだ深い藍の色合いを、ぜひ手に取って感じてみてください。

商品ページ
*5/30公開


取材協力 藍染工房 壺草苑

自然とともに生きる藍色。<br>〈 ARABESQUE Earrings 藍 〉数量限定発売

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